カードゲーム編 パート37 14ターン目・ルシファー-3 幸せになりたいエルフの冒険・番外編
シャイル(・・・
コイントスで裏が出る確率は1/2だ。
そしてもし外れたら
負けが決定する。
なのに何故ルシファーは
こんなにも自信に
溢れているんだ?・・
やはり・・)
「ルシファー、すまない。
コイントスを行う前に
聞きたいことが有るんだが
いいかな?」
ルシファー「?
何だいお嬢さん?」
シャイル「私はあることについて
あんたを疑っている・・。
この勝負で私が勝ったら、
その疑問に答えてもらいたいと
思っているんだ。」
ルシファー「ああ。
そういう約束だったからね。」
シャイル「だからそのことついては
今は答えてもらわなくても良いが、
1つ聞かせておくれ。」
ルシファー「何だい?」
シャイル「あんたこのコイントスで
何かイカサマをするつもりでは
いないだろうね?」
ルシファー「!
おいおい、
いくらなんでも
それは失礼ってもんだぜ、
お嬢さん。」
シャイル「はぁ・・
確かに失礼だったよね。
それは謝るよ、すまない。
とは言え
こんな質問をしたのは、
私はあんたを人間ではなく、
『ある種族』ではないかと
疑っているからなんだ。」
ルシファー「?」
シャイル「どう見ても人間の見た目の
あんたに対して、
人間ではないなんて
バカバカしいと思うかもしれないが、
現に私は人間以外の種族である
エルフの女の子達と一緒に
旅をさせてもらっているし、
その旅の中でも
人間以外の種族に出会っている。
前にあんたも鬼に会っただろう?」
ルシファー「ああ、あの鬼か」
シャイル「旅をして改めて思ったのは、
この世の中には人間以外の種族も
数多く存在しているってことさ。」
ルシファー「確かに。」
シャイル「私は以前、
人間に化けたある種族と
遭遇したことがあるんだけど、
そいつの見た目は
人間そのもので、
とても別の種族だなんて
思いもしなかったんだよ。」
ルシファー「ほう、
そんなやつも居るのか。」
シャイル「ああ。
だから、
例え目の前の相手が
一見人間の姿をしていても、
人間以外の種族であることは
十分に考えられるんだよ。」
ルシファー「・・・」
シャイル「そして私が遭遇したその種族は、
人間ではとても出来ないような
不思議な力を使っていたんだよ。」
ルシファー「・・それで?」
シャイル「私はあんたを
その種族ではないかと疑っている。
そしてもしそうなら、
コイントスでイカサマをするくらい
容易いのではないかと思ってね。」
ルシファー「・・・」
パート38につづきます。